京都「円山公園」完全ガイド – 祇園しだれ桜が彩る京都最古の公園
京都府おすすめ観光スポット紹介シリーズ第17回目は、1886年開園の京都市内で最も古い公園「円山公園」をお届けします。祇園地区の中心に位置し、「祇園しだれ桜」で知られる桜の名所であり、東山の山並みを背景にした美しい日本庭園が広がる、市民と観光客の憩いの場です。
円山公園とは – 京都最古の都市公園
円山公園は、1886年(明治19年)に開園した京都市内で最も古い公園です。祇園地区の中心部、八坂神社の東側に位置し、約86,000平方メートル(約26,000坪)の広大な敷地を誇ります。
東山の山並みを背景に、美しい日本庭園と自然が調和した都会のオアシスとして、地元の人々や観光客に愛され続けています。特に春の「祇園しだれ桜」は京都を代表する桜の名所として全国的に有名で、夜桜のライトアップは京都の春を象徴する風物詩となっています。
24時間無料で開放されており、早朝の散歩から夜桜の観賞まで、様々な楽しみ方ができる市民の憩いの場です。
円山公園の歴史 – 真葛ヶ原から都市公園へ
江戸時代以前
円山公園のある一帯は、鎌倉時代以前には「真葛ヶ原(まくずがはら)」と呼ばれ、真葛やススキが生い茂る原野でした。この地名は、平安時代の歌人・紀貫之の和歌にも詠まれており、古くから知られた場所でした。
江戸時代になると、八坂神社(当時は祇園社)の境内地として整備され、参拝者や行楽客で賑わう場所となりました。茶店や料亭が建ち並び、京都の粋な文化が育まれました。
明治時代 – 日本初の都市公園
明治維新後の1871年(明治4年)、神仏分離令により、この一帯が八坂神社から分離されました。1886年(明治19年)12月25日、京都市内初の都市公園として正式に開園しました。これは、日本の近代的な都市公園の先駆けの一つです。
大正時代 – 七代目小川治兵衛による整備
現在の公園の姿は、大正時代(1912-1926年)に、著名な造園家・七代目小川治兵衛によって設計され直されたものです。中央の池や滝が特徴的な回遊式日本庭園として整備され、京都を代表する公園としての地位を確立しました。
小川治兵衛は、平安神宮神苑や無邻菴なども手掛けた明治・大正期を代表する造園家で、その技術は「植治(うえじ)流」として現代まで受け継がれています。

必見スポット完全ガイド
1. 祇園しだれ桜 – 京都を代表する桜の名木
円山公園の最大の見どころは、公園の中心に堂々と立つ「祇園しだれ桜」です。この巨大なしだれ桜は「祇園の夜桜」として全国的に有名で、京都を代表する桜の名所となっています。
桜の歴史
現在の祇園しだれ桜は、樹齢約90年の二代目です。初代の桜は明治時代に植えられ、「祇園の夜桜」として親しまれましたが、樹齢200年を超えて衰弱したため、1949年に現在の二代目が植えられました。
高さ約12メートル、枝張りは東西約10メートル、南北約13メートルという堂々たる姿で、春になると淡いピンクの花が枝垂れるように咲き誇り、まさに桜の滝のような美しさを見せます。
夜桜ライトアップ
桜のシーズン中、日没から夜間にかけて幻想的にライトアップされます。かがり火に照らされた夜桜の姿は、京都の春を象徴する絶景として、多くの人々を魅了します。
見頃:3月下旬〜4月上旬 ライトアップ時間:日没〜深夜(年により変動) 入場料:無料
約680本の桜
祇園しだれ桜だけでなく、公園全体には約680本の桜が植えられており、ソメイヨシノ、山桜、八重桜など様々な品種が咲き誇ります。花見客で賑わい、多くの露店も出店して、お祭りのような華やかな雰囲気に包まれます。
2. 坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像 – 幕末の志士を偲ぶ
公園の南東側、小高い丘の上には、幕末の志士・坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像が建っています。1867年11月15日、京都近江屋で暗殺された二人を偲んで、1934年に建立されました。
京都三大銅像
この銅像は、三条大橋東詰の高山彦九郎像、亀山公園の角倉了以像と並び「京都三大銅像」の一つとされています。明治維新という激動の時代を生きた二人の英雄に思いを馳せながら、歴史散策を楽しむことができます。
龍馬と慎太郎が東山の方角を見据える姿は、未来への希望を象徴しているかのようです。銅像周辺からは京都市街を一望でき、絶景スポットとしても人気です。
3. 日本庭園と池 – 小川治兵衛の傑作
公園中央には、美しい池(ひょうたん池)を中心とした回遊式庭園が広がっています。七代目小川治兵衛が設計したこの庭園は、自然の地形を活かしながら、人工の美を加えた名園です。
池と滝
池の周りには散策路が整備され、四季折々の自然を楽しみながらゆったりと歩くことができます。池の北側には小さな滝があり、水の流れる音が心地よい雰囲気を醸し出しています。
初夏には新緑が、秋には紅葉が池の水面に映り込み、趣のある風景を作り出します。池には鯉が泳ぎ、亀が甲羅干しをする姿も見られ、都会の中にありながら豊かな自然を感じることができます。
太鼓橋
池には太鼓橋がかかっており、橋の上からは庭園全体を見渡すことができます。橋と池、背景の東山の山並みが織りなす風景は、まさに京都らしい美しさです。
4. 円山公園音楽堂 – フォークソングの聖地
1927年(昭和2年)に建設された野外音楽堂で、約2,500人を収容できます。「フォークソングの聖地」としても知られ、1960年代から1970年代にかけて多くの音楽イベントが開催されました。
現在も春と秋には「円山音楽堂 野外コンサート」が京都市主催で開催され、市民や観光客に親しまれています。
5. 歴史的なガス灯 – 明治の面影
園内には「明治百年記念瓦斯灯」という歴史的なガス灯が残されており、明治時代の面影を今に伝えています。夜になると灯りが灯され、ロマンチックな雰囲気を演出します。
このガス灯は、明治時代に京都市内で使用されていたガス灯を復元したもので、歴史的価値も高いものです。
6. 料亭と茶店 – 京都の粋な文化
公園内および周辺には、江戸時代から続く料亭や茶店が点在しています。「いもぼう」「何必館」など、歴史を感じさせる店で、季節の風情を楽しみながら京料理を味わうことができます。
春の桜の季節には、桜を眺めながらの食事が格別です。
四季折々の魅力
春(3月〜5月)- 桜の楽園
桜のシーズン:3月下旬から4月上旬にかけて、祇園しだれ桜をはじめとする約680本の桜が満開となります。昼間の華やかさも素晴らしいですが、夜桜のライトアップは格別です。
花見:多くの露店も出店し、お祭りのような賑やかな雰囲気。地元の人々も花見を楽しみ、京都の春を満喫します。
夏(6月〜8月)- 緑陰の憩い
緑豊かな木陰で涼を楽しむ季節。夕涼みの散歩に最適で、観光客も比較的少なく、静かで落ち着いた雰囲気を楽しめます。池の周りの散策は特に涼しく心地よいです。
秋(9月〜11月)- 紅葉の彩り
東山の山並みと共に美しい紅葉が楽しめます。桜ほど混雑せず、ゆっくりと秋の風情を味わえます。秋には音楽イベントも開催されることがあります。
冬(12月〜2月)- 静寂の美
静寂に包まれた日本庭園が美しい季節。雪が積もれば、雪化粧した庭園が幻想的な美しさを見せます。観光客が最も少ない季節で、静かに散策を楽しめます。

アクセス情報と基本情報
基本情報
住所:〒605-0071 京都府京都市東山区円山町 電話:075-561-1350(京都市都市緑化協会)
開園時間:24時間開放 入園料:無料 定休日:なし
アクセス方法
電車:
- 京阪電車「祇園四条駅」:徒歩約10分
- 阪急電鉄「河原町駅」:徒歩約14分
- 地下鉄東西線「東山駅」:徒歩約15分
バス:
- 市バス「祇園」停留所下車、徒歩約3分
- 京都駅から市バス100系統または206系統で約20分
徒歩:
- 八坂神社から徒歩1分
- 祇園・花見小路から徒歩5分
駐車場
公園専用の駐車場はありません。周辺のコインパーキングを利用してください。
周辺の観光スポットとモデルコース
周辺観光スポット
八坂神社(徒歩1分):公園のすぐ西側。祇園祭で有名な神社。
知恩院(徒歩5分):日本最大級の三門を持つ浄土宗総本山。
高台寺(徒歩10分):豊臣秀吉とねねゆかりの寺院。紅葉ライトアップが有名。
清水寺(徒歩20分):京都を代表する世界遺産。
祇園の街並み(徒歩5分):花見小路など、京都らしい風情が残る花街。
おすすめモデルコース
半日コース(3〜4時間):
- 八坂神社参拝(30分)
- 円山公園散策(1時間)
- 知恩院参拝(1時間)
- 祇園散策(1時間)
一日コース(東山エリア): 午前:八坂神社→円山公園→知恩院 午後:高台寺→二年坂・三年坂→清水寺

訪問のコツとマナー
おすすめの訪問時間
桜シーズン:
- 早朝(6:00〜8:00):観光客が少なく、静かに桜を楽しめます
- 夜間(日没後〜22:00):ライトアップされた夜桜が幻想的
その他の季節:
- いつでも気軽に訪問可能
- 夕方の散歩もおすすめ
所要時間
- 散策のみ:30分〜1時間
- ゆっくり楽しむ:1〜2時間
- 花見:2〜3時間
公園でのマナー
- ペット:連れての散歩は可能ですが、必ずリードをつけ、フンは持ち帰ってください
- 野生動物:餌やりは禁止されています
- 火の使用:公園内での火の使用(花火等)は禁止です
- 営業行為:営業・販売行為は禁止されています
- ゴミ:各自でお持ち帰りください
訪問時の注意
- 桜シーズンは非常に混雑します。早朝や平日の訪問がおすすめ
- 夜桜鑑賞時は冷えるので上着を持参
- 芝生エリアでのんびり過ごすことも可能ですが、ゴミは必ず持ち帰りましょう
- 写真撮影は、祇園しだれ桜と東山の山並みを一緒に撮るのがおすすめ
まとめ
円山公園は、京都の歴史と自然が融合した特別な場所です。京都最古の都市公園として、明治時代から130年以上にわたり市民と観光客に愛され続けています。
春の「祇園しだれ桜」の華やかさは、京都を代表する風物詩として全国的に有名ですが、桜の季節だけでなく、四季折々の美しさと静けさが、訪れる人々の心を癒してくれます。
24時間無料で開放されており、早朝の静寂な散歩から、夜桜の幻想的な美しさまで、様々な楽しみ方ができるのも魅力です。祇園や八坂神社、東山の寺院巡りの途中に立ち寄って、京都の風情を存分に味わってください。
東山の山並みを背景にした日本庭園、坂本龍馬の銅像、歴史的なガス灯など、見どころも豊富です。京都を訪れた際は、ぜひこの京都最古の公園で、歴史と自然が調和した美しい空間をお楽しみください。
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