初めての大阪・難波~Vol.32「空堀商店街」

コラム

空堀商店街:大阪のレトロと現代が融合するディープな商店街

大阪・難波から地下鉄と徒歩で約20分のところに位置する「空堀商店街」は、観光ガイドブックにはあまり載らない、地元の人々に愛される隠れた名スポットです。長い歴史と共に、古い長屋や昭和の香り漂う店が並ぶこの商店街は、訪れる人に大阪のレトロな面と現代的な要素が同時に楽しめる特別な体験を提供してくれます。

空堀商店街の歴史と背景

空堀商店街は、大阪市中央区にある約800メートルの商店街で、明治・大正時代から少しずつお店が集まり始め、昭和20年に商店会が正式に発足しました。戦災を免れたため、江戸時代から続く建物や昭和の街並みが数多く残っています。このレトロな街並みを維持しながら、現代風のおしゃれなカフェや雑貨屋も増え、新旧が共存する独特の雰囲気を生み出しています。

商店街が発展した背景には、大阪城の南惣構堀という歴史的な堀の跡地にあることも関係しています。実際、空堀という地名は、かつての堀が埋め立てられたことに由来し、戦災で焼失することがなかったため、古い街並みがそのまま残りました。この商店街は2009年に「新・がんばる商店街77選」にも選ばれ、今なお人々に愛され続けています。

空堀商店街の地形と独特の風景

空堀商店街の特徴のひとつに、坂道が多いことが挙げられます。大阪の上町台地の斜面に位置しているため、高低差があり、珍しい地形が楽しめる場所です。道幅もやや狭く、細い路地が入り組んだエリアが多いため、散策しているとまるでタイムスリップしたような気分になります。このエリアは、かつて瓦を作るために土を採取していたことから、現在も起伏に富んだ地形が残っており、商店街の中ほどにはかなり急な坂道もあります。

空堀商店街での楽しみ方

空堀商店街には、昭和の趣を残す昔ながらの店舗から、現代の感覚を取り入れたおしゃれなカフェや雑貨屋が点在しています。商店街は、丸屋根、三角屋根、四角屋根の3つのエリアに分かれており、それぞれのエリアが異なる組合により管理されているのも特徴です。訪れる人は、屋根の形やエリアごとの雰囲気の違いを楽しみながら散策できます。

  • カフェ・雑貨屋:昭和レトロな商店街に突如として現れるモダンなカフェやセンスの良い雑貨屋は、訪れる人にとって予想外の発見となるでしょう。特に、レトロな内装を活かしたカフェは、空堀ならではの風情が感じられ、ゆったりとした時間が楽しめます。地元の食材を使ったスイーツやランチも人気で、観光の合間に立ち寄るのにぴったりです。
  • 文化施設「萌」「練」「惣」:空堀商店街周辺には、古い長屋を再生した複合施設も点在しています。「萌」は、地域の歴史や文化を共有する文化施設で、地元住民が交流する場にもなっています。「練」は、かつての御屋敷を改装したショップで、中庭があり、ゆったりとした雰囲気が楽しめます。「惣」は築90年以上の長屋を再生したショップで、おしゃれな店舗が軒を連ね、訪れる人に独特の文化体験を提供しています。
  • 映画のロケ地:空堀商店街は映画『プリンセス・トヨトミ』のロケ地としても知られており、映画のシーンを思い出しながら散策すると、より一層楽しむことができるでしょう。

便利なアクセス

空堀商店街へは、大阪メトロ谷町線「谷町六丁目駅」から徒歩1分、長堀鶴見緑地線「松屋町駅」からも徒歩2分と、非常にアクセスが便利です。難波からも地下鉄を利用して簡単に到着できるため、大阪の中心部にいながら、ディープな商店街の雰囲気を堪能できます。

空堀商店街の魅力を訪れる外国人観光客にも

大阪のメインストリームな観光地から少し離れた空堀商店街は、外国人観光客にとっても新鮮な体験となるでしょう。日本の昭和の時代を感じさせる古い建物や長屋が並ぶ一方で、現代のトレンドを取り入れたおしゃれな店舗が共存しているため、ノスタルジックでありながら新しい雰囲気を楽しむことができます。また、現地の人々の生活が垣間見えるため、ディープな大阪を体感できるスポットとして訪れる価値が十分にあります。

訪問のポイントとまとめ

空堀商店街は、大阪の歴史と共に生き続ける特別なエリアで、観光客が大阪の隠れた一面を知ることができる場所です。難波からアクセスもしやすく、当店に荷物を預けて気軽に立ち寄ることができます。時代を超えた街並みと新しいカフェや雑貨店が共存するこの商店街で、大阪ならではの魅力を存分に楽しんでください。

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